私は2020年1月に息子を出産しました。
2019年12月から産休、2020年3月からは育休に入ったので、2020年はまるっと収入がありません。
ところが2020年11月になり、会社から年末調整の書類が郵送されてきました。
え?収入ないのに年末調整あるの?
書類の記入欄、年収なしのときはどう書いたらいいの?
そんな疑問が浮かびましたが、なんとか調べて書類を完成させました。
そこで今回は『年収なしのときの年末調整』と書類の書き方について解説します。
給付金などは収入に入らない
妊娠・出産に伴って出産育児一時金、出産手当、育児休業給付金など色々な給付金がもらえます。
これらは非課税なので「収入」には入りません。
年収は、給付金を除いて計算してください。
そもそも年末調整は必要?
結論から言うと、収入なしの時は年末調整は要りません。
ですが、会社によっては慣習だから例年通り書いてね、と言われることがあります。
私の勤めている会社もそうでした。
そういった場合は、面倒ですが一応書類を提出しましょう。
1年だけ扶養に入れるかも
年収103万円以下だと、育休中の1年だけ配偶者の扶養に入れます。
扶養に入ると配偶者控除を受けることができ、節税になります。
ただし配偶者の年間合計所得金額が1,000万円を超えると、配偶者控除を受けることはできないので注意してください。
書類の書き方
実際の書類の書き方を解説していきます。
ほとんどの欄は通常の年末調整と一緒で、異なるのは3枚目の「基礎控除申告書」のみです。
1枚目:扶養
①税務署長等
お住まいの地域の税務署名、市区町村名を書きます。
②給与の支払者
勤め先の名称と住所を書きます。法人番号は会社が書くので空欄でOKです。
③氏名等
自分の氏名、マイナンバー、住所、生年月日、世帯主の氏名と続柄、配偶者の有無を書きます。
④扶養
扶養している家族がいる場合は記入します。育休中で奥さんが年収なしであれば、お子さんはご主人の扶養に入るはずですので、特殊な事情が無ければ空欄になります。
2枚目:保険
①税務署長
お住まいの地域の税務署名を書きましょう。
②給与の支払者
勤め先の名称と住所を書きます。法人番号は会社が書くので空欄でOKです。
③氏名・住所
自分の氏名と住所を書き、印鑑を押しましょう。
④生命保険料控除
生命保険に加入している場合は保険会社、保険の種類、受取人等を記入します。
⑤地震保険料控除
地震保険に加入している場合は保険会社、保険の種類、保険料等を記入します。
⑥社会保険料控除
育休に入る際、会社からの申請により社会保険料はすでに免除されているはずなので、空欄でOKです。
⑦小規模企業共済等掛金控除
中小企業基盤整備機構の共済、心身障害者扶養共済に入っている場合や、確定拠出年金(iDeco)をやっている場合は掛金を記入します。
3枚目:基礎控除・配偶者控除・所得金額調整控除
①税務署長
お住まいの地域の税務署名を書きましょう。
②給与の支払者
勤め先の名称と住所を書きます。法人番号は会社が書くので空欄でOKです。
③氏名・住所
自分の氏名と住所を書き、印鑑を押しましょう。
④基礎控除申告書
今回は育休で年収なしの場合ですので、給与所得の「収入金額」「所得金額」はともに0円です。給与以外の所得がある場合は記入し、合計金額を出しましょう。
控除額の計算は「900万円以下」にチェックを入れ、区分Ⅰに「A」、基礎控除の額は「0円」と記入します。
⑤配偶者控除等申告書
年間の合計所得が48万円以下の配偶者がいる場合は記入します。ただし年間所得が1,000万円を超える人は配偶者控除が受けられません。
これで書類は完成です。
最後に押印が全てしてあるか、誤字脱字がないか確認して提出しましょう。